明け方

できるだけ早く起きて朝やけをみる

2019.2.11

一応三連休だったのに、見事に空虚な時間を過ごしてしまった。でも悪業はしていないので許してもらいたいです。初日は一人でスーパー銭湯的な温泉に行きました。普段は朝にシャワーを浴びてから外出するけど、お風呂に入りにいくのでキャップを被ってヒゲも剃らずに、リュックに着替えとKindleと携帯ゲーム機を持って出かけました。やや二日酔いだったから朝ごはんを抜いて出発したけど、おなかが空いてきたので、送迎バス乗り場の近くのパン屋さんで、サンドイッチとミニクロワッサンを買って凍えながら外で貪った。サンドイッチは外側がなんかもう硬くなってて歯ごたえがすごかったけど、一人で市内の日帰り温浴施設に行く無料バスを待ちながら食べるという、全然格好良くない生活感溢れるシチュエーションに酔ってたからか美味しく感じた。バスの中は満席で、となりに座った浮浪者風のおじさんがずっとウルトラマンの漫画を音読してたので聞き入ってしまいました。突然ですけど、このブログの文は敬体と常体を混合しています。それについてはこちらのミスとかではないので指摘は不要です。温泉は意外と混んでいなくて、大好きな塩サウナは貸切状態で、人目を気にせず全身に塩をすり込みまくった。塩サウナ、本当にツルツルになるから最高だ。風呂上がり、こういうところではいつもテンションが上がってビールを飲みがちなんだけど、最近飲みすぎなので控えた。偉すぎる。単純に飲み会続きで懐が寂しいという理由もあるけど。お昼は冷麺を食べた。ここの冷麺はしっかり美味しい。その後は岩盤浴でぼーっとした。久しぶりに意識的に何も考えない時間を作って、頭の中を空にできた。一人でいるとなおさら余計なことを考えすぎる癖があるから、こうやってマインドフルネス的に頭を空にする時間は大切だ。そのうちに眠ってしまったけどそれもまた良し。少し眠ってすっきりしたから、休憩コーナーのリクライニングチェアで野球のゲームを始める。よく意外と言われるけど、プロ野球が好きで、ゲームの中で一つの球団を何年も毎日プレーし続けている。ゲームをしていない時も、そのチームの運営や選手登録の空想をして楽しんでいる。小さい頃から空想が大好きで、よく好きな漫画のオリジナルストーリーを空想して満足していたから本当に安上がりな子どもだ。野球の試合がうまくいかなかったので、Kindleに切り替え。最近人に勧められた作家のコナリミサトさんの、『珈琲いかがでしょう』を読んだ。

珈琲いかがでしょう 1巻 (マッグガーデンコミックスEDENシリーズ)

まず、まんまとコーヒーが飲みたくなる。各話読み切りで、コーヒーに絡めて、人生の大事な部分の苦味とか旨味を味あわせてくれる。特に気に入ったのは一話目で、主人公の仕事の理念に激しく共感した。義理と人情を大切に仕事がしたいし、人を直接喜ばせたい。そういう点で、ただただこだわりのコーヒーを淹れて提供し続ける珈琲屋アオヤマさんの働き方に憧れてしまう。同じ作家の『恋する二日酔い』も狂おしいほどに胸を揺さぶられてしまった。

恋する二日酔い

こちらは、架空のビール「ピンクビールアワー」にまつわる話の短編集で、全編にビールが出てくる。コーヒーといいビールといいおれの大好きなものがそれぞれキーアイテムとなっているところがこの作家との相性の良さを表しています。日常の何気ない感情がうまく切り取られてトゲがあって痛々しい話が多く、終始読みながらザワザワしてしまった。特に、仲の良い夫婦の日常を描いていると思えば、実は別れる最後の晩餐だった、という一編はその構成も見事ながら自分のことを思い出しまって、たった10ページを読み終えた後にKindleを閉じて、「あーー」と声を出して唸ってしまった。最後の晩餐ではないけど、離婚が決まってからは家で仲良く美味しいものたくさん食べたことを思い出しました。

最後の晩餐 

最後の晩酌   楽しかったな

 

散々話し合ったけど もうどうにもなんなかった たぶん どっちも悪くて どっちも悪くない

漫画を読んで変に感傷的になってきたので、再度お風呂へ。サウナの中で見た、しゃべくり007の再放送でスピードスケートのチームパシュートメンバーの回で、みんなドレスアップしてはしゃいでてめんこかった。お風呂から上がって急いで帰りの送迎バスに乗り込み、においと揺れに酔ってかえって疲れてしまった。酔いを醒ますために少し外を歩いて、スーパーで買い物。翌日以降鍋をするために、濃縮系の鍋スープをいくつも購入。うちの近所のスーパーは小さすぎて種類がないしAmazonは鍋スープが高いのです。赤からやカラムーチョの辛い系スープを買い込んで大満足。一人暮らしで自炊を始めてからスーパーが大好きになった。入ると余計にウロウロしてしまう。前は買い物について行くのも嫌いだったのに。好きなことが増えるのっていうのはとても幸せなことです。安かったからついつい鳥もも肉まで買ってしまい、リュックをパンパンにさせて帰宅。

2日目は起きて洗濯して掃除したまでは良かったものの、その後は何をする訳でもなくツイッターを見たりしていた。昼は、先日同期と飲んだ時に貰った有名店のお蕎麦を茹でて食べた。せっかく美味しそうだからと日本酒も開けた。お蕎麦屋さんのような食卓のビジュアルに満足。

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しかしこれがいけなかった。日本酒のせいで眠くなり、食器を片付けもせずにソファで眠ってしまった。引っ越してきてから何度酔っ払ってこのソファで寝ているのか。誰も止める人がいないから悪癖がついてしまった。起きてからいい加減まずいと思って、近所の小さいスーパーに鍋の食材を買いに出かけた。風が冷たいけど外の空気はおいしい。外に出て人とすれ違って社会との繋がりに安心した。スーパーの店員さんは若い男の人一人で、入店してもいらっしゃいませすら言われなかったから感じ良くないな〜と思っていたけど、レジの時は素敵に挨拶をしてくれた。ただ、袋への詰め方が親の仇かというほど雑で驚いた。それでいいのか。おれはいいけどね。ランチに持っていくスープジャーの分も含めて3〜4日連続で鍋をやろうと思っているから、買った食材は大量で、大きな袋を両手に持って歩いている時、「生活してるな〜」と嬉しくなった。時々くるこの感情は何なんだろうか。ふと思いついてファミマに寄ってコーヒーと、プリンを包んだクレープみたいなデザートを買った。コーヒーを飲み始めたせいなのか、最近妙に甘いものを欲してしまう。酒より甘いものを欲することが多い。鍋第一弾は海鮮が入っていない海鮮鍋にした。つまりスープだけ海鮮の出汁。近頃は辛い鍋ばかりだったから少し物足りなく感じる。節約と摂生のために、ビール一本目はノンアルコールにする取り組みを始めた。サッポロの麦のくつろぎは美味しく飲めるノンアルコールなのでアル中供はぜひ試してほしい。

サッポロ 麦のくつろぎ [ ノンアルコール 350ml×24本 ]

いやもちろんビールとは全然違う味だから、ビールと思って飲むのは禁止ってことでひとつよろしくお願いします。食事中は必ずテレビを観るけど、リアルタイムでは何も好みの番組がなかったので、録りだめてあるバラエティ番組を消化。『家、ついて行ってイイですか?』は深夜時代から録画して観てるけど、こちらの精神状態によっては感情全部持っていかれるから注意しなければいけない番組だ。他人の人生って改めて聞いてみると面白いし、意外な人が色んな考えを持って生きているんだなといつも実感させられる。今回観て一番良かったのは、青森市(旧浪岡町)の成人式で捕まえたリンゴ農家の息子でアニメオタクの青年だ。津軽弁が可愛いし実直なキャラクターに惹かれた。ディレクターの「東京に行きたいと思わないのか」という旨の質問に、「憧れるが自分を育ててくれた故郷と祖父母に恩返ししたい」「津軽弁を聞くと安心する」「地場産業を支えたい」「何よりリンゴが美味しい」などと話して、芯がある素敵な人だなと思った。話し方も落ちついてるし、質問にも言いよどむことなくすぐ答えるところをみると普段から心底こう思っているんだろうなというのがすごく伝わった。おれが20歳の頃は都会に少しかぶれて、ミルクティーみたいな髪の色で、いつも死にたいと思うなどしていました。続けて観たのは年末のゴッドタンだけど、たまにやる総集編的なやつで全然面白くないので途中でやめた。今クールのドラマは個人的にかなりハズレばかりで、観続けているのが『ゆうべはお楽しみでしたね』と、どちらもテレ東深夜の『フルーツ宅配便』『日本ボロ宿紀行』だけになってしまった。後者のテレ東ドラマ2つを観てテレビを消した後は、早めに布団に入ろうとしていたのに、これまたソファでだらけ始めてしまい、将来への不安に押しつぶされそうになっていました。夜はこれだから本当にいけない。

3日目。月曜なので普段どおりに起きたいという思いから、5:15に目覚ましをかけたものの、何度寝かの末8時に起床。前日に鍋を食べたせいで夜中にトイレに起きたことが仇となった。ゴミを捨てて、バナナと納豆と生卵を食べる。物足りなくて昨日買ったブラックサンダーも開ける。家では食欲の抑えが効かないから参る。シーツとタオルケットを洗濯して、適度に加湿された居間で寝転がりながら適当に手に取った文庫本を読み始める。角田光代の短編集『だれかのいとしいひと』

だれかのいとしいひと (文春文庫)

その中の、「完璧なキス」という話を読んだけど何の感情も湧かなかった。むしろ苦手だ。きっと10代後半で買ったもので、当時は気に入っていたような気がするから、今つまらなく感じることへのさみしさのようなものを感じた。たまたまこの話が肌に合わなかったのかな。昼ごはんは昨日の鍋のスープを使ってうどんを食べた。特段美味くも不味くもなく、一食分の食事に失敗してしまった悲しみがおそった。何か

有意義なことをしたくて、先日知人に勧められた『ONCE ダブリンの街角で』というアイルランドの音楽映画を観た。

ONCE ダブリンの街角で (字幕版)

最近映画を家で120分我慢してみることができなくなってきたので、86分のこの作品を選んだ。ストーリーに派手さはないけど、心地良い映画でぼんやり観るにはなかなか良かった。主人公のお父さん、かっこ良かったなあ。それはそうと、Amazonプライムビデオで映画を再生した時に冒頭に出てくる松本人志のドキュメンタルとかグータンヌーボの宣伝は気が散るから金払ってでもやめていただきたい。夕食の鍋は昨日の残りに適当に鶏がらスープの素やほんだしを足して食べた。お腹が空いていたので30分程で食べきってしまった。一人だと鍋もただの食事の一つでパーティー感は皆無です。明日の昼のためにまた具材を足してスープジャーに入れてまたまた行きます。そういえば一昨日買ったミニクロワッサンが残ってるから食べなきゃ。目覚ましの音楽をアリアナグランデの最新アルバムのリード曲に変更して寝る。アリアナグランデ聴いたことないけど。