明け方

できるだけ早く起きて朝やけをみる

2021.11.13-11.15 秋

2021.11.13

久々の残業で寝不足の妻に便乗して、一緒に10時まで寝た土曜日。食パンにマヨネーズをぬってフライドオニオンとチーズを振りかけて焼きました。少し寒かったのでトップバリュカップスープ(ポタージュ)も用意して豊かな気分に。新居への引越し、その後のインテリア計画、さらには結婚式準備から本番でずっとバタバタしていて、こうしてのんびり起きて朝食にパンを食べるのは久しぶりの感覚だった。こう書いていると、さも素敵な休日の始まりのようだけど、お腹がすいていたので顔も洗わずに食べていたし、なかなかリビングに降りてこない妻を大声で呼ぶなどしていた。録画ストックがたまっていたNHKの『ドキュメント72時間』も久しぶりに観た。訳あり激安スーパーと都心の地下駐輪場の回。

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認知症になった夫の介護に追われて疲弊する高齢の妻の「今も愛してる」に目頭を熱くしてしまう。コーヒーは飲んでいなかったのに。食べ終わってもだらだらとソファから離れられず、なんとなくHDDから2017年の『さまぁ〜ずコントTV』を再生してヘラヘラ笑った。海外旅行の前日から浮かれていた大竹演じる先輩が、一緒に旅行に行く後輩が風邪をひいていることを隠していることに気づくという、設定がいかにも大竹さんらしいコント。二人がキングオブコントの審査員を外れたのはファン(さまぁ〜ずキングオブコントの両方の)として本当に良いことだと思います。これからもっともっと新作コントが見たいです。できればゲストとかなしの純度100%で、なおかつあまり二人が力んでいないやつをTVでやってくれることを希望。キングオブコント2021の若手コント師たちに負けない作りこまれたコントを見せて、ただのゆるゆる散歩セクハラおじさんじゃないことを見せつけてやってほしい。重い腰を上げてシャワーを浴びて、妻と買い物に出た。ダイソーに園芸用のグローブを見に行ったのだけど、クリスマスの飾りやポインセチアの造花がかわいくて心が躍った。ついでに来客用の割りばしとまな板シートのストックを買い足した。入り口にはクリスマスと並んで鏡餅コーナーも展開されていて、来たる正月にも思いを馳せ始めてしまった。先日大根を買ったので今夜はおでんにしようと、ダイソーの隣のスーパーへ。よく考えたら自分でおでんを作ったことがなかったので、「我らはおでんのために与えられし命」と言わんばかりの練り物コーナーの充実ぶりに小はしゃぎしてしまった。思えば今日は出かけてからずっとこんな様子だ。時間はすでに14時を回っていたのにお昼をとっていなかったので、12貫598円のお寿司とふきの煮物も買った。スーパーのお寿司は誰がなんと言おうと最高なのです。割引されていればなお美味しく感じる。先日も一人で平日の夕方に寄ったスーパーで、ついお寿司コーナーで足を止め「わー、おいしそう」と声に出してしまい、隣に立っていたお姉さんに二度見されたばかりだ。妻とそれぞれ食べたいネタを分け合って美味しく食べ終えて、意を決して二階建ての我が家の屋根へ上った。雪がふるまえにドレーンの枯葉を掃除して、詰まりを解消しないといけないとのこと。これが想像以上に恐ろしく、のんきなお寿司浮かれ気分から見事に非日常の世界へシフトした。ただ、澄んだ空気とそこからの眺めは気持ちがよく、これから地上に降りることを考えさえしなければ悪くないとは思った。

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その後、8月に家が建って以来サボっていた自主メンテナンスをして見事に腰痛が悪化した、妻はおでんの調理中に映画『朝が来る』を観ていた。おれは劇場で観たのだけど、あれの浅田美代子が俳優としてすばらしくてびっくりしたんだよな。作ってもらったおでんも日本酒も最高で、仕事をしたという充実感も相まって早々に眠くなってしまった。

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2021.11.14

何が悪かったのか強めの頭痛を伴いながら起床。朝からハウスメーカーの担当者さんがくる約束になっていたのであまりのんびりもしていられず、朝食に冷凍していたコストコディナーロールを焼いて、富良野ハスカップジャムを塗ってほおばった。担当者さんの用事は、諸費用の精算で返金が生じるというもので、思わぬ臨時ボーナスに顔がほころんでしまう。妻がジムにでかけるので、昼は軽めに大葉とベーコンとニンニクの和風オイルパスタを作った。これが思いのほかおいしくて歓喜する。妻の「大変おいしかったです」もいただいてさらにご機嫌になる。妻が出かけると、一人でも色々とやることがあるのですぐにスイッチを切り替えたいところだったけど、普段妻に口うるさく生活指導をして鬱陶しがられているのにいざ一人になると、だらだらとTwitterを眺めるなどして過ごしてしまう。この頃は新庄新監督の動向に目が離せないのです。朝起きたら大谷翔平がホームランを打ったというニュースをみるくらいに日々の楽しみになっている。この数年、あまりに弱くて辟易していたけど、これからは地元のファイターズを楽しんで応援できそうだ。ただ、最近の野球界で残念だったことが、不屈のスター斎藤佑樹の引退です。本当に応援していたので、引退試合は涙なしで観られず、その姿をまんまと妻に馬鹿にされました。ようやく起き上がって通信制大学の課題にとりかかった。なんとなく趣味でのんびり在籍し続けていたけど、チャンスがあれば卒業しようと思いついたのはここ最近のことです。今期はたくさん履修して、休んでいた分をなんとか挽回したい所存ですので、通勤中もラジオを少しだけ我慢して授業を視聴している。誰が30歳のおれが大学生の身分であることを想像しただろうか。最近は岸政彦さんの本を読んでいる影響で社会学に興味を持って、『都市と地域の社会学』という科目を履修してそれなりに面白く学んでおります。たまに、対面の授業に行くと学ぶことに意欲的な親世代の人たちがたくさんいるので驚く。学びの姿勢が本当に前のめりで、教えに来る講師陣もその熱量や質問のレベルに感心している様子がしばしば見られる。それに負けじとおれも!と燃えればいいのだけど、なかなかそうはいかず今日もこうして与えられた課題をこなすだけで精一杯だ。そんなだから課題にも飽きて、階段の踊り場に作った巨大な本棚から、最近買ったコミックエッセイ『男社会がしんどい〜痴漢だとか子育てだとか炎上だとか〜』/田房永子 を引っ張り出して読んだ。

痴漢、待機児童、コンビニエロ本…と男社会に翻弄されてきた作者の立場で描かれた作品で、Twitterなどにたまに現れる支離滅裂なフェミニズム論では一切なく、あくまで生活者としてミクロに感じたことから展開されているので違和感がない。特に痴漢の話は、地域柄あまり聞かないからかあまり身近に考えたことがなかったので、ハッとすることの連続だった。それもう一つ、夫に放射能が怖いとこぼしたけど、全く共感してくれず、なぜか放射能の知識のマウンティングをされて、最終的には始めと全く違うことを言われるという、夫婦の会話のかみ合わなさがリアルだった。リアルだし、男ってそうだよなと共感もできたし、いや、自分も気を付けないとコレになる!という恐怖にも襲われた。女性より優位に立ちたいみたいな意識はないとは言いきれない。自分はこうしちゃいけないと意識しているだけでもマシだと言い聞かせたけど、全然他人事じゃないぞ。この頃は、フェミニズムに傾倒した選書が増えているのですが、決しておれがフェミニストになったわけではなく、まずは色んな立場の人の考え方や問題を知ることが大事と感じているだけなのです。そもそも「フェミニスト」などと一括りにする考え方も好きではないので。ただ、ジェンダーフリーに対しての意識は年々強まっています。男女ではなく、人間として当たり前にものを話せる社会になりますように。

妻が帰宅して一緒に洗濯物を干して、追加で作ってくれたセロリのマリネとおでんを食べた。がんもとまる天とウインナーを追加して、今日もおいしいかった。この土日は自分なりにやるべきことをやったり、本を読めたりと充実した時間を過ごせたので、寝る前に幸福があふれてにこにこして「幸せだぁ…」とつぶやいてしまいました。本当にこのくらいの幸せでいいから安定して続いてほしいけど、しんどいことが急に起こるのも人生というものですよね。

 

2021.11.15

予定よりも少し遅くなってしまったけど、早起きをして二人で散歩にでた。近くのセブンイレブンでコーヒーを買って飲みながら山側へ歩いた。それだけでもご機嫌で、きっとこんな日のことを死ぬときに思い出すのかななんて考えたりもした。

通勤中に昨日寝る前に買ったKindle版の『それでも吉祥寺がだけが住みたい街ですか』を読んだ。

大好きな漫画の続編が読めることってめちゃくちゃに幸せなことだ。毎回の登場人物が男性に変わって、前作より面白い予感しかしない。引越し、家を建てたのでもうずっとすることがないのかなと思うと不思議な気持ちだ。別に引越し自体は好きじゃないので、知らない街に遊びにいくというやつをたくさんやりたい。そういう楽しみがたくさんある毎日がいい。