明け方

できるだけ早く起きて朝やけをみる

2022.8.3-2023.1.11

8月3日

妻ちゃんが裏のミニ菜園に野菜を植えてからというものの、それらをたいそう愛でている。そしておれは毎朝様子を見に行っているその姿を愛でている。妻ちゃんが外に出ればスマホを構えて窓に張り付いてその様子を撮影するのだ。嬉しそうに覗き込んだら水をあげる姿がかわいすぎておかしくなるぜ。

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先日腰椎ヘルニアと診断されて、痛み止めを処方してもらったのだけどどうも効きが良くないみたいで朝からちゃんと痛い。腰より脚の付け根が痛くて歩くのがしんどい。自宅から最寄り駅までは自転車を使えるのでまだ楽だけど、職場の最寄り駅から職場が大変だ。普通に歩いても13分かかる。昨日は痛くて30分かかった。ゆえに地下鉄乗車中にUberでタクシーを手配した。キャンペーンで300円割引になったが、ただの通勤にタクシーは痛い出費です。帰りのことを考えると気が重い。しかもイヤホンを忘れてしまって、地下鉄で観ているめちゃ面白ドラマ『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』が進まない。

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結局帰りには痛みがかなり治まっていたのでなんとか地下鉄駅まで歩けた。CBCラジオ『むかいの喋り方』を聴き始めると馴染みのない声が聞こえて、番組をまちがったかと思ったけど療養中の向井慧の代役のジャングルポケットだった。初の生ラジオで“かかっちゃってる”太田のテンションが面白かったです。帰宅して、昨日買って食べなかったセブンイレブンの惣菜を食べた。セブンの惣菜、みるみる少なくなって値上げしていくな。

 

8月9日

昨夜は土砂降りだった。居間の温湿度計が、室温27℃湿度78%という激カビ案件の数字をたたきだしていたので、自宅の換気扇を入れっぱなしにして出勤した。通勤の地下鉄はいきなり座ることが出来て、いつもより妙に空いてるななどと思ったけど何のことはなく世間はお盆休みに入っているのだとすぐに気づいた。『空気階段の踊り場』の年に一度のコーナー「真夏の果実を聴かせて」が名作すぎる。2人の「いつか海辺で真夏の果実をかけるようなラジオを収録したい」という夢は今年もスタッフの体調不良により叶わなかった。昨年同様いつものスタジオでの収録となったが、リスナーから送られるメールのレベルの高さ、鈴木もぐらの天才的なリーディングと最後のかたまりのリアクションとコメント、どこをとっても素晴らしい。結局おれはこういう素晴らしいエンタメに生かされていると心から思う。

 

9月6日
結婚して、良い場所に土地を買い、お気に入りのかっこいい注文住宅を建て、できれば将来子どもを作って家族仲良く暮らしたいと考えている。それらは全て、ひと昔前のホームドラマのような「ありふれた幸せな家庭像」だが、現代ではほんの一握りの人が手に入れられる贅沢なことのように思える。言わずもがな幸せの考え方は人それぞれで、近年は個人の生き方を尊重する社会の流れになっているような気がするが、当然あえて「幸せな家庭像」を選ばないのと、選ぶことができないのとは大違いだ。だから、うかつに自分の生活の話をすると、その表面だけ見られて自慢ととられることもあるだろうし、妬まれたとしても別におどろかない。自分じゃなくても、他人のSNSのリプライ欄に「自慢に見えるのでやめてください」みたいなのがぶら下がっているのももう見慣れた。もう古い話だが、昨年の正月に放送された『逃げるは恥だが役に立つ』のお正月SPの感想ツイートを観たとき、「この夫婦は色々苦労している風だが、そもそもこれは専業主婦として養える主人公の収入と良好な関係の親の協力があってこその話で、現代では上流家庭の部類だから世界が違いすぎて悲しくなる」といった論調も目立った。悲しくなるまでは思わないが、言っていることは少しわかる気はした。就職して、結婚して、子供を産んで、子育てをするという、昔は普通にできたことが、現代ではかなり高いハードルになっている。こういう話にピンとこない人は、単にこれまで自分が生きてきた中の当たり前のレベルが高かったということに過ぎない。自分の普通は他人の普通ではないことを知ることはとても大切なことと思う。(だからって政治家家系の○世議員に弱者の気持ちが分からないのなんて自然なことだから仕方ないなんてことは微塵も思わないぞ。)おれはお金持ちの家に生まれなかったし、今も高給取りでもないけど、他人から見た「幸せな家庭」を築くチャンスがあるくらいには恵まれているほうだ。でも、これまでのいくつかの選択の中で、少しでも違ったほうに進んでいれば、人の幸せを妬む側になっていても全くおかしくない。寧ろ、地方の中核市で生まれ育って、別にポリシーがあるわけでもなく高卒で、一人で社会にでてみても不安でたまらなくなり、結局就職したおれがこの2022年に不安に押しつぶされることなく息をしていることは奇跡に近い。がんばった方が良かった時にがんばれなかった人もいるし、がんばり方を間違えたり結果に結びつかなった人もいる。もちろん限度はあるけど、どこかで間違ってしまった人だって、いつかちゃんと幸せになれる社会であってほしい。あのときは怠けて遊んじゃったけど、これからがんばって働いて取り戻すぞ!でなんとかなる社会がいいな。だめかな。

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9月19日
仕事は全然忙しくはないのだけど、職場が嫌なので必然的に連休は飛び上がるほど嬉しい。3連休は妻とスーパー銭湯に行ったり、勢いでしゃぶしゃぶをしたり、小学生の頃に大ハマりしたゲームボーイのソフト「ドラゴンクエストモンスターズ テリーのワンダーランド」のスマホ版を始めて、深夜までのめりこんでプレイしたり、ちょっと元気がなくなって寝て取りなおしたり、レイトショーで『女神の継承』を観て恐怖の底に叩き付けられるなどしていた。超怖かった。

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10月4日
夫婦そろって遅刻確定レベルで寝坊した朝、「もう間に合わねえな」と心の中で呟きながらスマホTwitterを開くとトレンドワードに「Jアラート」の文字があった。なんだまた北朝鮮がやりやがったなと呑気にニュースを見ると、おれが住んでいる地域の住民は、建物から出るなだの地下に避難しろだの窓を閉めろだの書いてある。どうやら交通機関もストップしているようだった。それを急いでシャワーから上がってきた妻に伝えようとするも、そもそも「Jアラート」という単語が日常生活で出てこないので、そこからうまく伝わらない。Radikoを起動するとどこの局でもそれを報じていて、大まかな現状を把握した。繰り返れるアナウンサーの注意喚起がますます非日常感を演出してくる。おれはどうせもう遅刻だし、ロケットは飛翔中だし、とりあえず今外に出ちゃいけないよと妻に言うも「仕事は!?」と返されてしまった。そりゃあんた今この状況で行っても仕方ないでしょうと言ったのと同時くらいに、ああ広島の原爆も、家族がこうやって離れ離れになった朝の時間に落とされたんだなとふと思った。卑劣だ。
ミサイルだかロケットはその数分後に通過したとのことで、急いで準備して仕事へ向かい、交通機関の乱れで遅れましたよ~という顔でしれっと席についた。明日も当たり前の日常がありますように。


10月8日
待ちに待った週末、Switchでドラクエ10オフライン版に勤しむ妻ちゃんを横目に家中の掃除を始めた。やりだすと止まらず、洗い物や洗濯などもこなした。妻ちゃんは平日忙しいので、のびのび過ごしてくれればいいと思ったので、今日は特に家事ストレスを感じない。昨日本屋で買った『枡野浩一全歌集 毎日のように手紙は来るけれどあなた以外の人からである』を読む時間を確保しようとしていたけど、それは後回しにした。

何せ今夜はキングオブコント2022の放送日だ。昨年が史上最高レベルの大会と謳われたことに異議はなく、今年も大いに期待をしてしまう。ただ、個人的にその期待を下回る結果となってしまった。確かにこれまでの歴史から言うと随分レベルが高いことは言うまでもないのだけれども、期待していた組や、元々大好きで贔屓目に見てしまいそうな組も、ほとんど笑うことができなかった。ただ、その中で光り輝いていたのが、ロングコートダディの「料理の鉄人的な人が登場するシーンで毎回コック帽を落としてしまうやつ」で、シンプルかつ間も完璧で、何よりバカで面白かったです。それと、優勝トロフィーの返還に登場した前年王者の空気階段の見た目の小綺麗さに笑っちゃったな。

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10月14日
3日連続で早起きに成功して嬉しい。早起きはした方が良いことは頭ではわかっているのでけど、朝の10分は夜の60分くらいの価値に感じてしまって、つい妻にくっついて何度寝もしてしまうことが多い。おれのいびきの騒々しさに耐えられなくなった妻がとうとう別の部屋に布団を敷いて眠るようになってしまったので、この時間が最上位レベルで大事なのです。話は戻るけど、今日はちゃんと早起きに成功して嬉しい。数か月で体重が4キロも増えてしまったし、顔がたるんできたのでなんとか絞りたい。こういうことをストイックにできる人は本当にすごい。おれはそこまでできない。きっとすぐにも家系ラーメンのお店に吸い寄せられるのです。
ノーネクタイの期間も終わってしまって、着るワイシャツを選ぼうとしたら、1着しかなくてそれが先日乾燥にかけてシワシワのやつだった。シワのついた服を着るのはビジネスシーンではもちろんナシだし、私服でも気になってしまって苦手だ。ただ、アイロンをかけるのもすごく嫌いだし、今朝はそんな時間もなかったので、それを着て仕事に行って、シワを隠すため、暑いのにカーディガンを着たまま仕事をした。


10月23日
昨日食べた鍋のスープの残りで作ったラーメンが美味しくて満足した。子どもの頃から鍋物で出る出汁のおいしさには絶大な信頼を寄せているので、少しでもスープが余ろうものなら絶対に何かしら活用しないといけない気になってしまう。実家では、冬の日曜日は毎週鍋をやっていて、その〆はいくらその前に食べ過ぎてお腹を壊していようとも意地でも食べた。その習慣は今でも消えないのだ。さすがに当日中の〆はやらなくなったけれども。
一人で街まで出かけて、ZINEの出展イベント「NEVER MIND THE BOOKS 2022」に足を運んだ。クリエイターと客とのコミュニケーションが大事とされるこういうイベントはやはり不向きで、どの出店も素敵に見えたのだけど、一周してすぐに出てきてしまった。もっと人が少なくて、自分のペースで作品を吟味できればきっと楽しいのだけれども。予定を大幅に巻いてしまったので、14時予約の美容室までずいぶん空きができてしまった。こんな時に時間も心の隙間も埋めてくれるのは大型書店です。平積みされた文芸書の中で、芥川賞受賞作の『おいしいごはんが食べられますように』の表紙が可愛かったので買った。

新刊の小説を買うなんていつぶりか分からないほど久しぶりだ。今読まなかったら自宅の巨大本棚に飲み込まれて一生読まない気がしたので(そもそも読むために買っているのだが)、書店に入っているカフェでケーキセットを食べながら読んだ。主要登場人物の一人の食事に対する「腹を満たすだけのもの」という考え方が、信じられないほど共感できなくて面白かった。そのあとの美容室では、眉毛サロンメニュー、パーマ、カット、フェイス・ヘッドスパというフルコースだったが、所要時間が長ければ長いほどお店の人との会話に苦慮した。いや、気にしないで黙っていればいいのだけど、どうにも気まずくて常に次の話題を頭の中でぐるぐる巡らせてしまう。2,3年前に、10年ほど担当してくれた美容師さんが地方で開業するために辞めて以来、同じ店の別の美容師さんに担当してもらっているが、どうにも話題が合わない。毎回似たような話をしてしまう。おれが頑張ることではないことは分かってはいるのだけども。
妻の友達(出産のための里帰り中)が家に遊びに来ているとのことで、挨拶するために少し急いで帰宅した。家ではあいさつ程度だったけど、エネルギッシュで明るくて素敵な人だった。妻の友達には魅力的な人が多いので、そういう人に会えたらうれしいし何だか刺激になる。駅まで友達を送りに行った妻を自転車で追いかけて迎えに行くと、まだ別れる前だったので結局合流して一緒に見送った。もちろんもう一度ご挨拶したかったという気持ちもあったからそれでよかった。


12月3日
90歳を過ぎた母方のおばあちゃんがコロナに罹ってしまったという報せを聞いて心配している。生きている唯一の祖父母で、同じ市内の施設に入っているが、中に入ることが許されていない。だからこの3年間はまともにゆっくり話したりしていない。おじいちゃんとおばあちゃんは生まれた時から実家のある同じ市内に住んでいたし、幼稚園の時に実家を建て替えているときは一緒に住んでもいた。頻繁に色んな所に連れて行ってくれて、幼少期の様々な原体験をもたらしてくれたと思う。
おじいちゃんは本当に優しくて孫に甘くて、よくおばあちゃんに内緒でお小遣いをくれた。それは成人しても変わらず続いて、ちょっとおばあちゃんからの死角を見つけると、すかさずお札を手に握らされたりした。おれは子どもの頃は特に遠慮深くて、そのやり取りが少し苦手で、おじいちゃんに冷たくしてしまったりすることもあったと思う。そんなおじいちゃんは5年前に亡くなった。家を売り、おばあちゃんと一緒に老人ホームに入ったものの、すぐに病気が悪化してあまりその部屋では過ごさなかった。病院のお見舞はたくさん行った。愛されていたからみんな会いに行った。もうほとんど喋れなくなってしまった頃に、ホームの部屋でおじいちゃんの誕生会をして、みんなからプレゼントを渡したら頑張って声を出して「ありがとう」と言ってくれた。それを見て父が急に号泣しはじめ、その場にいたほかのみんなも泣いた。死んでしまうことがその先に見えていて、次の誕生祝いはできないことが分かっていたからだろう。その数か月後の最期には幸い立ち会うことができた。もう呼吸も浅く短くて苦しそうなときに呼びかけると、振り絞った大きな声で反応してくれた。みんなに見送られて幸せな人生だと思う。この時に家族って大事だなと心から思ったのだけど、皮肉にも同室にいた当時の配偶者とはその後離婚して一生顔も見たくないのである。
おばあちゃんはとても気が強くてパワフルな人で、おじいちゃん同様随分可愛がられている。子どもの頃から話しやすいのは断然おばあちゃんの方で、おれが言った冗談でよく笑ってくれた。コロナに罹ったと聞いて電話をすると弱気も弱気だったが、声が聞けて何よりもうれしいと泣いていた。その後にまた電話した時も泣いていた。正直絶対に友達になれないタイプで、家族全員手を焼いている人物ではあるのだけど、かわいいところも優しいところもたくさん溢れている人間味ある人だ。別れの覚悟はしておかないといけない年齢であるが、思い出がありすぎて無理だ。まずは元気になって、おじいちゃんの七回忌法要を一緒にやってあげなければならん。


12月12日
昨日までの3日間、ディズニーリゾートで遊びつくした。何度も同じアトラクションに乗ったり、勢いで課金したり、おいしいご飯を食べたりして楽しかった。ほんと、純粋に楽しかったな。

 

1月11日

年内には夏から続いていたこのダラダラとしたエントリーを投稿しなければと思いながら、すっかり年もあけてしまった。そして今朝おばあちゃんが亡くなってしまった。コロナではなく、持病の悪化で。

まだ実感はないけれど、いつかくる別れなので、受け入れなきゃな。今年は明るい年にしたい。暗くちゃ何事もダメだ。

 

 

 

2022.7.22 その時に刺せ

疫病が流行る前の金曜といえば、少ない友人はもちろん、職場や家族、関係性もよくわからないような人ととにかく乾杯ができる数少ない楽しみがある曜日だった。それが春頃から少しずつ元にもどりつつあって喜んでいたら、最近はまた危うくなっている。元に戻るとか言って、もはや「元」ってなんだという具合に慣れてしまってきているけど。とりあえず今月末までは久々に人と会う予定が詰まっているので平穏に過ごしたい。妻ちゃんが理不尽に残業続きでかわいそうで、週末の今日くらいは早く帰りたいというLINEが今朝きていた。「ひとりUFO(やきそば)」か「おつまみ大作戦」をやりたいのだという。おれもおつまみ大作戦に参戦したいのだけれども、友人と約束があるので邪魔はしないことにする。そんなことを思っていたら今日も残業になってしまった旨の連絡がきた。

絶望もしばらく抱いてやればふと弱みを見せるその時に刺せ

木下龍也「あなたのための短歌集」から絶望してる人にこの短歌を贈りたい。なんとか刺せるタイミングを辛抱強く探していってほしいなと思います。

仕事が終わって友人との約束までに時間があったので大型書店をうろついた。エッセイを買ってコーヒー300円のカフェへ。

燃え殻は『ボクたちはみんな大人になれなかった』の映画をNetflixで観たことがあるだけで、小説は本屋でチラ見して、なんとなく苦手で読んだことがなかったのだけど、タイトルと大橋裕之の挿絵に惹かれて買ってみた。意外と気取っていなくて(すみません)好きなエッセイなので読み進めるのが楽しみです。

それにしても腰が痛い。春頃からずっと痛いのだけど昨日から特に痛い。姿勢には気をつけて過ごすようにしているけど、一朝一夕ではどうにもならない。『HUNTER×HUNTER』を休載中の冨樫義博も「腰だけは大事にしたい方がよい」的なことを発信しているのをTwitterで見かけたけど、まさか描けない理由が腰とは思わなかった。HUNTER×HUNTER幽☆遊☆白書も読んだことはないのだけれど、あれだけ何度も待たされてもなお連載再開を熱望できる作品と出会えたファンの人たちは羨ましいなと思う。おれが今一番楽しみしている連載中の漫画作品は『マイホームヒーロー』です。カルト宗教との戦いというところもこの時勢にぴったりでもっと盛り上がりそうだし、お金をかけて派手に実写化してほしい。

…なんてことを考えられるようになるくらい、おれも元気が出てきた気がする。今年度は、公私ともに心が死にかけていた。ああ、なるほど、おれは絶望をきちんと抱いてやって、知らないうちに刺していたのか。つづいていく日々の中で。

 

 

2022.1.14-2.22 街の上で思い出しただけ

2022.1.14

記録的な大雪が続いた。除雪と通勤が大変なのだけど、豪雪の町で生まれ育ったからかほんの少しこの景色にホッとしていることに気づく。ほんの少し。仕事帰りに冷凍ほうれん草を買って、ソテーにしようと思っていたのに食べるのをすっかり忘れてしまった。家を建てているころは打合せのたびに妻ちゃんとサイゼリヤに行ってほうれん草のソテーを食べていた。最後の打合せ以来サイゼリヤには行っていなくてさみしい。もし、家の近くにサイゼリヤができたらどんな人生になっちゃうんだろう。

 

2022.1.19

出勤すると昨日の打合せメンバーの中に濃厚接触者になった人が複数人いるとのことで、彼らのPCR検査結果が出るまで在宅勤務に切り替えになった。現時点では濃厚接触者の濃厚接触者みたいな立ち位置だけど、これまでで一番身近に迫ってきている感じがして心地は悪い。帰宅したはいいものの、急な在宅勤務はできることも限られているので困ってしまった。現時点で外に出るのも良くないと思い、夕食はwoltで近所のインドカレー屋さんのラムカレーを注文した。ご飯気分じゃなかったけどナンが高かったので、冷凍してあったコストコディナーロールで誤魔化す。今日誕生日だった。しんどい。

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2022.1.24

昨夜Netflixで観た『街の上で』のワンシーンを気に入りすぎて、ダウンロードしてそのシーンばかり通勤中に観ていた。元気がなくなった時にちゃんとこれがあると思い出せるようにしておきたい。

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青とイハが居酒屋からイハの家(ホーム)に行って、恋バナを始めるところ。ちょっとこれを超えるシークエンスにしばらく出会えそうにないです。全てが愛おしく完璧。広げた時の大きさをみたい布の「実際もお茶の上なので」と、イハの雑な布の置き方。二人の、ちょっとしたことで恋愛関係になってしまいそうな緊張感と中田青渚の関西弁の心地よさ。つられて少しだけ関西弁になる青。飲むお茶が冷たいこと。敬語とタメ口の混ざり合い。帰るか泊まるかのやりとりの絶妙な色気。「長い」とか「短い」はどうでもいいという話について。何度も言うけど全てが完璧。普通の映画では入らないような本質とは関係のない会話や間が、この作品を確固たるものとして確立させている。

帰り道には別のシーンも観た。そうしているともう一度全編を通して観たくなって、も一度頭から観た。冒頭で青が緊張の面持ちで読書をしているシーンから始まる。なんでスマホで撮影してまで練習したのにあれで良いと思ったんだよ青よ。だけど、終盤に「存在の否定じゃん」と言われていたちゃんと部分が拾い上げられている。全体的に「ここに存在していたこと」が大切にされている。カットされたシーンだって、変わっていく街だって、古書ビビビの店長だって。

いや、出てましたよ

変わってもなくなってもあったってことは事実だから

もしもしこちら古書ビビビ カワナベです。ただいま留守にしております…

下北沢という街は、その「文化的」なものに包まれた狭い世界で生きていることを許してくれる反面、沼みたいに恐ろしい一面がある街だと改めて思った。そんな沼で生きてきた人が、実際に苦しんできたのを見ているのでそれは少し苦しい。そんなことを思うくらい、この作品はこの街で生きる若者をリアルに表現されているし、そういうドキュメントにも見えてくる。だけども、下北沢をサブカルの街としての言及というか押し付けが一切なく、『花束みたいな恋をした』的な固有名詞の登場はほとんど排除されいるのもひとつの特徴です。ああ、本当に良い作品に出会ったな。映画館で観たかった。コロナさえなければもっと気軽に行ってただろうな。そう考えるとこの作品の中の、フラッといけるライブハウスとか、打ち上げとか、そういう当たり前だったことが今はファンタジーの世界みたいに映ってしまうな。

 

2022.1.29

夏に引っ越してきて以来はじめて大きな窓のカーテンを全開にして、自然光をたくさん浴びた。日当たりが悪いし、外から家の中が見えるのをきらってバーチカルブラインドの角度調整だけでこれまでやってきたから。太陽光は最高だ。妻ちゃんが「念のためコロナ自宅待機」をしているので、この週末の家事はすべておれが請け負う。いつも口うるさく妻ちゃんにあれやれこれやれと指示をしてしまうけど、最初から妻ちゃんはやらないと決まっていると心は楽だ。実際のところ、普段はおれが「あれやれこれやれ」役をやらせてもらっていて、妻ちゃんが怠けて叱られる役をやってくれている という感もある。どちらも同じ役だと成り立たないので、お互いにプンスカしながらもバランス良くやれているのだと思っている。とにかく、今日は天気が良くて最高だ。

 

 

2022.1.30

起きたらあまりにも顔がむくんでいたので、シャワーで念入りにヘッドスパのマシーンを使いながら口の中で舌を回すしんどいトレーニングをして、上がったあとは咬筋のマッサージをした。それだけでだいぶむくみがとれた。世の中の色んなこともこのくらいの努力で成果がでることばかりならいいのに。

 

2022.1.31

やっぱり明け方の散歩は楽しい。たまに巡り会えるあまりに空が綺麗な日。

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時差出勤を再開した。普段より30分早い出勤。たったそれだけの差なのに景色が違って見える。落ち着いてコーヒーを飲みながら始められる。嬉しい。仕事はまずまずの進みだった。明日には嫌な打合せが控えているので憂鬱だ。人に厳しいことを言ったり、相手の意に反する決定をしなければいけないのはしんどい。仕事でやってるんだからそんなに嫌わないでほしい。帰って昨日の豆乳キムチ鍋の残りのスープでラーメンを作った。ただ麺を茹でてかけるだけだけど。チーズも入れた。妻ちゃんに贅沢ルマンドをもらった。たしかに贅沢なルマンドだ。今日一番の贅沢。

 

2022.2.2

寝不足で1時間寝坊したけどなんとか遅刻せずに間に合った。朝エナジードリンクを飲んで、昼と夜にコーヒー一杯ずつ。それでも眠気はなくならないまま残業をした。さすがに効率悪すぎると判断して20:30ころ退勤。結構しんどい一日だ。何か自分が今一番欲してるものを与えてやろうと考えて、帰り道のコンビニにとろーりクリームonプリンを買った。これ、10代の頃からあった気がするけど、いつ発売されたものなんだろうと調べるも、すぐに分からず断念した。30代には少し堪える食べ応えだ。なるべく早寝して明日に備える。

 

2022.2.12

確定申告のためにマイナンバーカードを作ってやろうということになり、出張申請コーナーがある西友まで20分ちょっと歩いて行った。多分初めて入る西友にはしゃいで歩き回った。お世辞にもおいしいとは思えないような店の集まりのフードコート。そのなかにある古いタイプのミスドは今でもスクラッチカードを集めたらオサムグッズが貰えそうな雰囲気を醸している。大量のガチャガチャコーナー。アンパンマンの乗り物など、ノスタルジックで賑やかなゲームコーナー。こういう地元民のためにスーパーが賑わっているとなんとも豊かな気持ちになる。お昼ご飯に久しぶりのサイゼリヤに行った。去年の今頃は家を建てる打合せをしていた頃に毎週のように行っていたのに、もう行く機会がなくなってしまったので非常に恋しくなっていたのです。パルマ風スパゲティに粉チーズと唐辛子フレークを狂ったようにかけるのが大好きだ。いつか子どもができたなら、サイゼリヤはご馳走が出る天国だと刷り込ませよう。

 

2022.2.19

去年いただいた、老舗ホテルのビュッフェとスパのチケットの有効期限が迫ってきたので妻ちゃんと行ってきた。ビュッフェは一つ一つの料理のクォリティが高くて美味しかったけど、これだ!というものがなかったかもしれない。たくさんの品数があるのはどのビュッフェも同じなので、その中で光った一品があるほうが印象に残る気がする。あとどうしても大して美味しくないことはわかってるのにカレーに手を出してしまう。食べ終えたあと、お手洗いから戻る妻ちゃんを待つためにロビーの椅子にかけてたら、初老の男性が恐る恐るこちらの様子をうかがいながら「サ、サトウさん、では、ないですか…?」と聞いてきた。残念ながらおれはサトウさんではないので首を横に振ったけど、その男性はしばらく辺りをキョロキョロウロウロしていた。その手には大きめのリュックを抱えて。もうこれは身代金の受渡ししか考えられないシチュエーションだと思い、一気に名探偵モードに切り替わった。ロビーに現れる男性全員が怪しく見える。誰がサトウだ。いかにも怪しそうな風貌の男がいて(勝手に)緊張感が走ったが、その後奥さんらしき人と合流していなくなった。妻ちゃんが戻ってきたので私の名探偵モードはあえなく終了。男性はまだ少し怯えた顔でリュックを抱えたままで事件は迷宮入りしてしまった。

やや離れた場所のスパに向かう途中、おじさん道を聞かれた。その場所の大体の場所はわかっていたけど自信がなかったのでスマホで調べて説明したけど、うまく伝えられた気がせず、別れた後も少し気になってしまった。スパについたあとも、シャンプー中も、サウナでも思い出してしまって気疲れした。そんなに気になるならもっと丁寧に案内してあげればよかったのに。生きているとこんなことばっかりだ。キリがないのでそんなもんかと思ってもう考えないと誓った。スパのラウンジは暑くて乾燥していた。そういえば自宅の乾燥がひどいので強力な加湿器を買わなければ。

このまま帰るのも惜しいのでちょっと遊んで帰ることに。目当てのおしゃれ酒場は営業してなかったので、何回目かの沖縄料理屋さんへ。ジーマーミ豆腐の揚げ出しが絶品でびっくりした。幸せだ。それでもって、急いで映画館へ。楽しみにしていた『ちょっと思い出しただけ』を観た。

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良い映画だと思ったけど、なぜかあまり心に刺さってこなかったです。きっともう、花束みたいな恋をちょっと思い出して感傷的になったり、あの恋を思い出してきっと泣いてしまうとか、そういうのは前よりもないのかなと思いました。

 

2022.2.22

通勤中に池辺葵『ブランチライン』を読み始めた。

池辺葵作品はネットカフェで読んで一巻で挫折した(理由は忘れた)『プリンセスメゾン』以来です。非常に良いので通勤時間のクオリティが急上昇しております。ラジオか漫画、それがあれば通勤も悪くはない。良くもないけどね。

2021.12.30 明け方

週に3から4日ほど、早起きをして妻ちゃんと外を散歩している。きれいな朝やけが見えるたびに妻ちゃんに教えていたら「朝やけ好きだよね」と言われた。そうか、そうだったのか。まだ暗くて静かな明け方を歩くのは楽しい。雪が降り積もる公園でラジオ体操に集まる近所のじいちゃんばあちゃん、はじめて通る道、個性的な家、面白い名前のアパート、などに巡りあうことができます。不安なまま朝をむかえてしまっても、外の空気を吸って、別に話しても話さなくてもいいようなくだらないことをおしゃべりしながら歩けばすぐに忘れちゃうこともある。

2021.12.28 さびしさ

本来の仕事納めは毎年12月28日なのだけど、例年になく業務が落ち着いていたので最終日は休みをとることにした。決まってやりたいこともないのだけど、今月は来客があったり大学の授業があったりで思っている以上にバタバタしていたので一人でゆっくり休むことにした。ただ、黙ってぼーっとしたり眠ったりしていればいいものの、今年の初めに買って楽しんだ「ドラゴンクエストヒーローズ2』をかなり久しぶりにやり出したり、録りだめていた『ゴッドタン 〜空気階段プロデュース〜』と『検索ちゃんネタ祭り』と『テレビ千鳥 〜ワシに1日任せときゃええんじゃ〜』をみるなどした。めちゃめちゃ一人で声出して笑っちゃったんだけど、時間もったいない症候群が出てしまって、結果的にどっと疲れた。バラエティ番組は大好きなのだけど、なんとなく見てしまうとただの時間泥棒になってしまって自分を肯定することができない。観るならばきちんとテレビ好きとしての自分なりの観方があるからだと思う。あと、妻ちゃんが切手を貼り忘れて投函したハガキを回収するという珍ミッションも失敗に終わった。うまくいって褒められようと意気込んでいたのに。本当は掃除をしたり大学の勉強をしたり、靴を磨いたりすればいいんだけども、一度だらけた自分はそうも簡単にいかない。夜からは職場の人と仕事納め会をする予定なので、それまでには何か有意義に過ごさねばと思えば思うほどくつろげなくなり、重症化してくる。本当に損な性格だ。あっと言う間に昼になってお腹が空いてくる。料理をするような材料も特にないし、そもそも面倒だ。良くないと思いながらも年末特需だ!と理由をつけてデリバリーでインドカレーを頼んだ。よく注文する近所の美味しいお店だ。いつもはベジタブルチキンだけど、今日はラムにした。これが大正解ですぐに幸せな気分になれた。人は辛いことがあったらまずは眠ること、そして美味しいものを食べた方がいい。カレーを食べ終わり、メルカリで買った『ぎゅうにゅう日記 ほへーっと2人育児編〜』を読み始めた。

ワンオペ育児の母と娘2人の日々を描いたTwitter発信の漫画なのだけども、かわいくて笑えるだけではなく、たまに心に刺さってくるものがあり、何ページかEvernoteで写真にとって保存した。本の良いページをこうして保存している時は幸せだ。

親子だけじゃなく、誰との人付き合いというものは本当に大変だし、きっとこれは死ぬまで色んなところで続くんだよな。生きてるって結構しんどいけど、それには波もあるので今日みたいにカレーを食べて簡単に幸福を感じることもあるから大丈夫だ。スーパーで半額になった寿司を分け合って食べる夜でもいい。きっとそうやって幸せに生きて行く。ライフイズビューティフルです。錦鯉おめでとう。

ふと思いついて中国茶を飲みに行くことにした。夜の約束の前に、はじめての中国茶を飲んで元気を出そうと思った。前に確か『いつかティファニーで朝食を』で中国茶と豆花を食べる回があって、ずっと気になっていたからだ。さっそくデパートに入っている中国茶専門のティールームに行き、飲み方を教わって飲んだ。すごく美味しい!とはならなかったけど慣れない方法で丁寧に味わうのが楽しかった。途中に香りを楽しむ過程があるのも面白い。ついぼーっとして蒸し時間を長くしすぎてしまった。またほっとしたいときにチャレンジしたい。

今朝の妻ちゃんのハガキ回収ミッションが失敗に終わったのでその代わりになるポストカードをロフトに探しに行った。レジが行列だったので飲み会に間に合わないことを危惧してあまりゆっくり選ぶことができなかった。大福のイラストの中に柴犬も丸まって描かれてるやつにした。

飲み会は先輩ばかりで気を遣いすぎてしまったからか、あまり心から楽しむことができなかった。これが年内最後の飲み会か〜と思うとなんだか切なくなってきたので22時前にLINEでフクヤマを誘った。妻ちゃんも友達と飲んでいてまだ帰ってこないので。フクヤマはちょうど家に着いたところのようだったけど、これから飲むことに前向きだったのに途端におれの気分が変わってしまって、もう家ならやめようと言ってしまった。こんなわがままな振る舞いができる相手は妻ちゃんに以外に珍しい。フクヤマとはもう7年くらいの付き合いになる。ほかにも頻繁に会って飲んでいた友達というか形容しがたい関係の人がいるのだけど、環境の変化や大疫病のせいですっかり会いにくくなってしまった。それがとてもさみしい。いつまでも25歳の気持ちや関係でいられないのは当然なのだけど、わかっていれどさみしいものはさみしいのだ。

結局、最寄りの駅についてすごくトボトボ帰路についた。自分でも笑っちゃうくらいトボトボしていた。今日良かったことは、はじめての中国茶をお店で飲んだことくらいだ。

 

 

2021.11.21 今週の日曜日のすごしかた

妻ちゃんが何者かに狙われ続けていて、その身にかかる危険から守ろうとするも毎回ボコボコにされる夢のせいで起床時にはすでに疲れていた。昨日は後輩の女の子が我が家に遊びに来てくれて楽しくてご機嫌だった。おまけに昨日のうちに洗濯も洗い物も済ませていて、今日も一日ご機嫌で過ごせそうだ!朝食に昨夜に食べ残したバゲットと玉ねぎとウインナーのスープを作って食べた。出したままの来客用の大きなテーブルで『サンデージャポン』をかけながら食べた。そういえばもう二週くらい『爆笑問題カーボーイ』を聴いていない、来週から聞かねば。食べ終えたらまた眠くなってしまって2人で寝室に戻って仲良く眠った。朝ごはんを食べてからまた眠ることしかしていないのに、もうお腹が空いていて近所のラーメン屋さんに行った。ミシュラン掲載の人気店なのだけど、結婚式があったりして食べ物を気にしていたので今日が初来店となった。注文した白醤油の鶏そばは、どストライクまでとはいかなかったけど美味しかったので今度は別の種類のメニューも食べてみたい。そこから少し散歩して帰ろうかと妻ちゃんを誘うと、イオンでブラックフライデーがやってるから見てみたいとのことで、ラーメン屋に貼られていた飲酒運転防止キャンペーンのポスターに起用されていたローカルアイドルのことを調べるなどしながら歩いていった。イオンでは特にめぼしいものはみつけられず、2リットルのペットボトルのお茶、ドリップコーヒーと、割り引かれている二ついりのショートケーキとほろよいという、コンビニで買うようなラインナップで終了。今晩は妻ちゃんの友達が遊びにくるので、さっき買ったケーキを食べてから洗い物をして一人で出かけた。特に行くあてがなかったのだけど、街へ繰り出そうと乗った地下鉄が逆方向でがっかりした。さっぽろ駅には人が溢れていて、大きいキャリーケースをもった観光客らしき人もたくさんいる。数ヶ月前にはまったくみられなかった光景だ。ただ、自分の中の感覚としてはそこまで完全に日常を取り戻したとも思っていないので、なんだかすこしそのズレにソワソワする。おしゃれな新しいお店をみてみたりしようか悩んだ末に結局いつもいくネットカフェへ。『マイホームヒーロー』の新巻が読みたくて行ったのだけど、珍しく目に留まる漫画がいくつかあったので滞在が捗りました。そしてここの揚げたこ焼きが美味しくてサッポロクラシックも注文して最高の空間ができた。

『現実主義勇者の王国再建記』

おお、勇者よ!」そんなお決まりのフレーズから異世界に召喚された相馬一也の冒険は―始まらなかった。自らの富国強兵案を国王に献策したソーマは、なんと王位を譲られてしまう!しかも国王の娘が婚約者に…!?まずはこの国を立て直すため、ソーマは自身にない知識・技術・才能を持つ者の募集を開始する。王となったソーマの前に集まった五人の人材。果たして彼らはいかなる多種“多才”な能力を持っているのか…!?その現実主義的な思考は、ソーマを、そして国民をどのように導くのか―。革新的な異世界施政ファンタジー、ここに開幕!

普段ならほとんど気にもしないラノベっぽいファンタジーなんだけど、店内のトイレに貼ってあった紹介文を読んで読んでみた。食わず嫌いがいかに人生を楽しくなくしているかを実感した。苦手な部分もあるけど面白い。頭のいい高校生が異世界で王になって政治をするというストーリー。一巻までしか読まなかったけど続きも読みます。

 

『明日ちゃんのセーラー服』

舞台は、田舎の名門女子中学・私立ロウ梅学園。この学園のセーラー服を着ることが「夢」だった明日小路(あけびこみち)。少女の「夢」の中学セーラー服ライフが始まる♪ 広がる、緑豊かな田園風景。ゆっくり流れる青春時間。田舎×中学生×セーラー服「友達100人出来るかな?」 俊英・博が、柔らかなタッチで贈る優しい学園物語…

表紙がかわいいけどエロ系かなと思って一度回避したけどやっぱり気になって手に取った。全くイヤなことが起こらない完全無欠の平和かわいいストーリー!家族、クラスメイト、すべてのキャラクターがとにかく愛おしいのでこのままずっと平和に続いてほしいです。かわいくて良い子を眺めてちゃんと元気が出ました。男性作者のフェティシズム丸出しで気持ち悪いという評もよく分かりますが、萌とは違う純粋なかわいらしさで、これは楽しめたもの勝ちだと思います。できれば人間関係に疲れたときとか何も考えたくないときにぼーっと読みたい。

 

『マイホームヒーロー』16巻

スーパー銭湯で読んでからずっと続きが気になっていた人気作。毎回の展開のすごさにため息がでるし父の勇気と行動力に励まされる。思えば今日見た夢に似ている。大人になってから夢中で読む漫画は女性作家が多かったけど、久々の大ヒットです。Netflixとかでお金をかけて実写ドラマ化してほしい。

ネットカフェを出て大通駅まで歩いた。道庁前のイルミネーションがきれいだった。写真はうまく撮れなかったけど。

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大通公園ホワイトイルミネーションも始まっていたようだけど、なんとなく妻ちゃんと見たいと思ってその手前から地下におりた。楽しいことを一人で経験すると妻ちゃんとしたかったとガッカリしてしまう重病なので。地下へ降りると発車する地下鉄に向かってダッシュする中学生ほどの男女グループとすれ違い、思わず振り返ってその行方をみてしまった。近くを歩いていたお姉さんも同じく振り返っていたけど、グループはあと少しのところで乗車できなかった。それを見たお姉さんは「あー」と言わんばかりに天を仰いでいて可笑しかった。なんにせよ駆け込み乗車もホームを走るのも危ないので、以後あらためるように。それと、その楽しいグループ交際みたいなやつは継続するように。

今週の平日にはいよいよ雪が降る予報が出ている。北海道に生まれて30年だが、根がロマンチストなのでやっぱり初雪は少し高揚してしまう。いつどうやって見るか、それも重要だ。理想は、妻ちゃんと仕事帰りに待ち合わせてスーパーで買い物をして、家路に向かうときがいい。初雪は好きな女の子と見たいんだい。

 

 

2021.11.13-11.15 秋

2021.11.13

久々の残業で寝不足の妻に便乗して、一緒に10時まで寝た土曜日。食パンにマヨネーズをぬってフライドオニオンとチーズを振りかけて焼きました。少し寒かったのでトップバリュカップスープ(ポタージュ)も用意して豊かな気分に。新居への引越し、その後のインテリア計画、さらには結婚式準備から本番でずっとバタバタしていて、こうしてのんびり起きて朝食にパンを食べるのは久しぶりの感覚だった。こう書いていると、さも素敵な休日の始まりのようだけど、お腹がすいていたので顔も洗わずに食べていたし、なかなかリビングに降りてこない妻を大声で呼ぶなどしていた。録画ストックがたまっていたNHKの『ドキュメント72時間』も久しぶりに観た。訳あり激安スーパーと都心の地下駐輪場の回。

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認知症になった夫の介護に追われて疲弊する高齢の妻の「今も愛してる」に目頭を熱くしてしまう。コーヒーは飲んでいなかったのに。食べ終わってもだらだらとソファから離れられず、なんとなくHDDから2017年の『さまぁ〜ずコントTV』を再生してヘラヘラ笑った。海外旅行の前日から浮かれていた大竹演じる先輩が、一緒に旅行に行く後輩が風邪をひいていることを隠していることに気づくという、設定がいかにも大竹さんらしいコント。二人がキングオブコントの審査員を外れたのはファン(さまぁ〜ずキングオブコントの両方の)として本当に良いことだと思います。これからもっともっと新作コントが見たいです。できればゲストとかなしの純度100%で、なおかつあまり二人が力んでいないやつをTVでやってくれることを希望。キングオブコント2021の若手コント師たちに負けない作りこまれたコントを見せて、ただのゆるゆる散歩セクハラおじさんじゃないことを見せつけてやってほしい。重い腰を上げてシャワーを浴びて、妻と買い物に出た。ダイソーに園芸用のグローブを見に行ったのだけど、クリスマスの飾りやポインセチアの造花がかわいくて心が躍った。ついでに来客用の割りばしとまな板シートのストックを買い足した。入り口にはクリスマスと並んで鏡餅コーナーも展開されていて、来たる正月にも思いを馳せ始めてしまった。先日大根を買ったので今夜はおでんにしようと、ダイソーの隣のスーパーへ。よく考えたら自分でおでんを作ったことがなかったので、「我らはおでんのために与えられし命」と言わんばかりの練り物コーナーの充実ぶりに小はしゃぎしてしまった。思えば今日は出かけてからずっとこんな様子だ。時間はすでに14時を回っていたのにお昼をとっていなかったので、12貫598円のお寿司とふきの煮物も買った。スーパーのお寿司は誰がなんと言おうと最高なのです。割引されていればなお美味しく感じる。先日も一人で平日の夕方に寄ったスーパーで、ついお寿司コーナーで足を止め「わー、おいしそう」と声に出してしまい、隣に立っていたお姉さんに二度見されたばかりだ。妻とそれぞれ食べたいネタを分け合って美味しく食べ終えて、意を決して二階建ての我が家の屋根へ上った。雪がふるまえにドレーンの枯葉を掃除して、詰まりを解消しないといけないとのこと。これが想像以上に恐ろしく、のんきなお寿司浮かれ気分から見事に非日常の世界へシフトした。ただ、澄んだ空気とそこからの眺めは気持ちがよく、これから地上に降りることを考えさえしなければ悪くないとは思った。

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その後、8月に家が建って以来サボっていた自主メンテナンスをして見事に腰痛が悪化した、妻はおでんの調理中に映画『朝が来る』を観ていた。おれは劇場で観たのだけど、あれの浅田美代子が俳優としてすばらしくてびっくりしたんだよな。作ってもらったおでんも日本酒も最高で、仕事をしたという充実感も相まって早々に眠くなってしまった。

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2021.11.14

何が悪かったのか強めの頭痛を伴いながら起床。朝からハウスメーカーの担当者さんがくる約束になっていたのであまりのんびりもしていられず、朝食に冷凍していたコストコディナーロールを焼いて、富良野ハスカップジャムを塗ってほおばった。担当者さんの用事は、諸費用の精算で返金が生じるというもので、思わぬ臨時ボーナスに顔がほころんでしまう。妻がジムにでかけるので、昼は軽めに大葉とベーコンとニンニクの和風オイルパスタを作った。これが思いのほかおいしくて歓喜する。妻の「大変おいしかったです」もいただいてさらにご機嫌になる。妻が出かけると、一人でも色々とやることがあるのですぐにスイッチを切り替えたいところだったけど、普段妻に口うるさく生活指導をして鬱陶しがられているのにいざ一人になると、だらだらとTwitterを眺めるなどして過ごしてしまう。この頃は新庄新監督の動向に目が離せないのです。朝起きたら大谷翔平がホームランを打ったというニュースをみるくらいに日々の楽しみになっている。この数年、あまりに弱くて辟易していたけど、これからは地元のファイターズを楽しんで応援できそうだ。ただ、最近の野球界で残念だったことが、不屈のスター斎藤佑樹の引退です。本当に応援していたので、引退試合は涙なしで観られず、その姿をまんまと妻に馬鹿にされました。ようやく起き上がって通信制大学の課題にとりかかった。なんとなく趣味でのんびり在籍し続けていたけど、チャンスがあれば卒業しようと思いついたのはここ最近のことです。今期はたくさん履修して、休んでいた分をなんとか挽回したい所存ですので、通勤中もラジオを少しだけ我慢して授業を視聴している。誰が30歳のおれが大学生の身分であることを想像しただろうか。最近は岸政彦さんの本を読んでいる影響で社会学に興味を持って、『都市と地域の社会学』という科目を履修してそれなりに面白く学んでおります。たまに、対面の授業に行くと学ぶことに意欲的な親世代の人たちがたくさんいるので驚く。学びの姿勢が本当に前のめりで、教えに来る講師陣もその熱量や質問のレベルに感心している様子がしばしば見られる。それに負けじとおれも!と燃えればいいのだけど、なかなかそうはいかず今日もこうして与えられた課題をこなすだけで精一杯だ。そんなだから課題にも飽きて、階段の踊り場に作った巨大な本棚から、最近買ったコミックエッセイ『男社会がしんどい〜痴漢だとか子育てだとか炎上だとか〜』/田房永子 を引っ張り出して読んだ。

痴漢、待機児童、コンビニエロ本…と男社会に翻弄されてきた作者の立場で描かれた作品で、Twitterなどにたまに現れる支離滅裂なフェミニズム論では一切なく、あくまで生活者としてミクロに感じたことから展開されているので違和感がない。特に痴漢の話は、地域柄あまり聞かないからかあまり身近に考えたことがなかったので、ハッとすることの連続だった。それもう一つ、夫に放射能が怖いとこぼしたけど、全く共感してくれず、なぜか放射能の知識のマウンティングをされて、最終的には始めと全く違うことを言われるという、夫婦の会話のかみ合わなさがリアルだった。リアルだし、男ってそうだよなと共感もできたし、いや、自分も気を付けないとコレになる!という恐怖にも襲われた。女性より優位に立ちたいみたいな意識はないとは言いきれない。自分はこうしちゃいけないと意識しているだけでもマシだと言い聞かせたけど、全然他人事じゃないぞ。この頃は、フェミニズムに傾倒した選書が増えているのですが、決しておれがフェミニストになったわけではなく、まずは色んな立場の人の考え方や問題を知ることが大事と感じているだけなのです。そもそも「フェミニスト」などと一括りにする考え方も好きではないので。ただ、ジェンダーフリーに対しての意識は年々強まっています。男女ではなく、人間として当たり前にものを話せる社会になりますように。

妻が帰宅して一緒に洗濯物を干して、追加で作ってくれたセロリのマリネとおでんを食べた。がんもとまる天とウインナーを追加して、今日もおいしいかった。この土日は自分なりにやるべきことをやったり、本を読めたりと充実した時間を過ごせたので、寝る前に幸福があふれてにこにこして「幸せだぁ…」とつぶやいてしまいました。本当にこのくらいの幸せでいいから安定して続いてほしいけど、しんどいことが急に起こるのも人生というものですよね。

 

2021.11.15

予定よりも少し遅くなってしまったけど、早起きをして二人で散歩にでた。近くのセブンイレブンでコーヒーを買って飲みながら山側へ歩いた。それだけでもご機嫌で、きっとこんな日のことを死ぬときに思い出すのかななんて考えたりもした。

通勤中に昨日寝る前に買ったKindle版の『それでも吉祥寺がだけが住みたい街ですか』を読んだ。

大好きな漫画の続編が読めることってめちゃくちゃに幸せなことだ。毎回の登場人物が男性に変わって、前作より面白い予感しかしない。引越し、家を建てたのでもうずっとすることがないのかなと思うと不思議な気持ちだ。別に引越し自体は好きじゃないので、知らない街に遊びにいくというやつをたくさんやりたい。そういう楽しみがたくさんある毎日がいい。