明け方

できるだけ早く起きて朝やけをみる

2020.1.9 鼻

睡眠の質改善のための具体的な取組として、鼻の内側の肉襞を焼く手術を受けることになった。そしてそれが今日だった。鼻の中を焼くだなんて、聞くだけで恐れおののいてしまいそうだけど、少しでも睡眠の質が良くなるならば何でもやりたいという所存なので朝から恋人にそれを指摘されるくらい元気だ。幸いにも職場は協力的なので、大事な仕事も先輩に託してしまっているから安心だ。せっかく繁忙期の平日に一日の休みがとれたので、免許の更新もしてしまおうと、仕事に行く恋人と一緒に出発して更新センターに向かった。朝食を摂っていなかったから、街中の大きめのセイコーマートでパンとコーヒーを買ってイートインで食べた。セイコーマートって、おれの中では世間的には随分な高評価をされているような気がするんだけど、ホットシェフ以外のものは漏れなく美味しくないと思っている。あ、納豆巻はたくさん入っているし美味しいし安いから最高。免許の更新センターは混雑していたけど、ベテラン職員が見事に捌いていて気持ちよかった。視力検査の時に覗くレンズが微妙な高さにあって、中腰で立たないといけないのが滑稽だった。昔のザ・役所という感じの木の階段を少し気に入ってしまった。足音が良い。初めての優良講習30分は話が上手すぎる講師の先生のおかげであっという間だった。きちんと自分の言葉で、教科書的でない実際の交通事情に沿った話をしてくれたのが素晴らしくて感動まで覚えた。他の受講者もみんな真剣に頷きながら聞いていて、なんだかいいなと思った。おれはとても素直な性格ですので、これからより一層交通ルールを守って事故を起こさないようにしたいと心から思いました。無事免許証が交付されて写真を見ると、写りがすごく悪いわけでもなく面白いわけでもない感じでガッカリした。つまらんつまらん。昼からの手術の説明が書かれた紙を自宅でスキャンしてEvernoteに入れておいたつもりが見つからず、不安だったので病院に電話すると、今日はいつも通っている分院ではなく別の場所の本院で行われるとのことで、どこまでもアホな自分に辟易した。病院へ向かう道中のドン・キホーテでスーパーナノックスのプッシュボトルタイプを買った。洗濯芸人(母称)の兄がスーパーナノックスの汚れ落とし力を絶賛していので。兄のことは人間としてどうかと思ってはいるが、やたらこだわりのある人なので、よく知っていそうなことについては信用している。昼ごはんは吉野家に行った。新人アルバイトらしき女子大生風の人が厨房のスタッフに何度も「ちゃんと伝票確認してね!」と注意を受けたり、客に笑われたりしてずっと顔が引きつっているいるのを見て居たたまれなくなった。自分の注文は少しでもわかりやすく、ミスなくしてもらえるようにせめて笑顔でゆっくり話した。「牛丼の並つゆだくと生野菜サラダごまドレッシングをお願いします。あと、お水をお願いします。」 おれの注文は問題なかったけど、隣のおじさんの定食の追牛が足りてなかったようでおじさんに叱られていた。吉野家に食事しにきたくらいで気を大きくして威張るなよな。反対側の隣には中国人と思わしき2人組が座ってきて、「あちゃー外国人か!難易度高し!おねえちゃん大丈夫か!」などと勝手に心配していたものの、流暢な英語でスラスラと説明しだして大逆転。日本語話している時より堂々としていて素敵だった。病院についてすぐに鼻に麻酔スプレーをされ、両鼻の奥ににガーゼを何枚もつっこまれた。こんなに入るのかと感心しながら30分待合室の長椅子で麻酔が効くのを待った。手術は明るい先生のおかげで和やかな雰囲気で行われたけど、何度も感じるあの熱くて焦げ臭い感じには慣れなかった。もう二度とやりたくない。麻酔が切れはじめた帰り道は痛みを堪えながら小声で唸りながら歩いた。冬の寒さもまた堪えた。Apple Musicの「はじめてのKing Gnu」プレイリストを聴きながら帰った。今更だけど、みんな大好き『白日』は良い曲だ。帰宅後は痛み止めを飲み、野球のゲームをしたり本を読んだりして過ごした。斎藤佑樹の能力を上げまくったので2020年は期待大だ。年明けは毎日残業で自分の時間がほとんどなかったから貴重な時間だったけど痛みと呼吸のしにくさがそれを邪魔した。そして、1人で家にいるとどうしてもだらけてしまう。いざ時間ができても、やろうとしていたことができない。おまけに暗いニュースで気持ちも暗くなってくる。理屈ぬきに、感情だけで言うと戦争なんて絶対御免だ。死にたくないし誰も殺されてほしくない。自分のためにも、街で見かける赤ちゃんや子どもたちにとっても、明るい未来であってほしい。嫌だ嫌だと思ってて何も行動しない大人にはなりたくないので、せめて選挙には必ず行く。逆にもし戦争に巻き込まれた時は、投票すらしない大人が優先的に犠牲になってください。なんて、過激なことを1人で考えてしまう。来月から正式に恋人と生活を始めることになったことを楽しみにしている。1人は気楽で良いけど、気楽に誰かといられるならもっと良い。散歩に出かけたり、スーパーに買い物に行ったり、家事をして感謝しあったり、当たり前のことを恋人とできるなら全部嬉しい。こんなに幸せなことはない。昔は、非日常的な刺激を求めたりすることが多かったけど、今は日常の何気ないことの、その一つ一つが当たり前じゃなく美しいことを噛みしめている。でも、朝おれがシャワーから上がってもなかなか起きない恋人が寝るベッドに再inして一緒に眠ってしまうやつ、あれはヤバいやつ。日常的にハマらないようにしなければなりません。