明け方

できるだけ早く起きて朝やけをみる

2020.3.17 踊り場

君って歯並び悪いね 今気づいたよ

それどころじゃなく、歯ももっと大事な物も欠落しているようなアウトサイダーなおじさんたちが登場するのが、日テレ『月曜から夜更かし』、テレ東『家、ついて行ってイイですか?』、TBS『水曜日のダウンタウン』だ。歯無しは今や各局のキラーコンテンツにおいて重要な役割を果たしている。そして、前2つの番組に芸能人としてではなく一般人として街頭インタビューされて出演しているのが空気階段の鈴木もぐらで、彼らのラジオ番組『空気階段の踊り場』の初期のコーナー「サラリーマンじゃない人の声」にも頻繁に、歯のないおじさんたちが登場する。クズ、借金600万円、ギャンブル狂、臭い、デブ、素人童貞、嘘つき、踊り場が始まった頃の鈴木もぐらを形容するそのワードは、間違いなく歯のないおじさんたちと同類のカテゴリの人間であることを物語っている。前述した番組も同コーナーも、そんな歪な人間たちの、狂おしいほどの人間臭さに美しさを感じるところが愛されている理由ではないでしょうか。ということで、この頃は空気階段の踊り場にどハマりしています。前から神回がTwitterなどで紹介されていたのをみて気になってはいたけど、好きなことの渋滞が起きるのが怖くて避けていた。結局TBSラジオクラウドで初回から聴き始めてしまって、今はもぐらの結婚直前まで聞き進めています。それにしても、ネタで勝ち取ったTBSラジオの深夜枠を無名のコント芸人が少しずつステップアップしていく様は、リアルなドキュメントのようでわくわくする。また、彼女いない歴年齢だったもぐらに彼女ができてピュアすぎる恋愛を語る様は、今(結婚したものの妻子と別居中)知ってしまっているゆえ、切なくもある。切ないといえば、サラリーマンじゃない人に続くレギュラーコーナーとして始まった「あんちゃん、あそぼ」は涙と笑いの両方をかっさらっていく。もぐらが現在絶縁されている9歳年下の妹が、貧乏だった幼少期にもぐらを遊びに誘ってくるという設定でその誘い(遊びの内容)のセリフを募集するというコーナー。仲が良かった頃をもぐらが思い出して楽しむためにリスナーから募集するのはたったの一言(「あんちゃん、あんちゃん、目をつぶった状態で、台所まで行けるかゲームしよ」など)で、奇をてらった面白いものが多いわけではないのに、その後もぐらが勝手に付け加えて続ける、自分を慕っていた頃の妹ともぐらの仲睦まじい様子の一人芝居がなんとも可愛らしく感じるほどに、今はそれが叶わないことに泣ける。ピアノのBGMと芝居のうまさがまた涙を誘う。和解してまた兄妹仲良くしてくれることを願うばかりだ。もぐらのことばかり話してしまったけど、相方の水川かたまりもまた人間らしくて美しい。本気でもぐらを罵倒している時の嘘のない怒りの感じ、良い。神回と呼び声高い号泣プロポーズの回はまだみたいなので楽しみにしている。感受性が高すぎてすぐ泣いてしまうところは最近のおれの重ねてしまう。空気階段、これからもっともっと活躍して、こういう、何か欠けていて上手く生きていけない人たちも愛される、生きやすい世界になってほしいな。大袈裟か。

今日の帰り道、あまりに職場と家の往復がウンザリしてきたので途中の駅で降りて業務スーパーへ行った。この前何となくかけてたゴールデンの番組で特集を見て以来、久しぶりに行きたくなっていたんだ。狭い店舗なのに真ん中にどでかい冷凍ケースがどーんとあって、オリジナルの冷凍食材が大量に並べられていて心踊った。玉ねぎスライス、玉ねぎみじん切り、白ネギみじん切り、中華野菜、揚げなす、シーフードミックスをお買い上げ。ついピリ辛のこんにゃくもカゴに入れてしまった。これで連休は家で何か作ります。街中、本当にコロナ禍の札幌か?と思うほど人が歩いていたので業務スーパーだけで寄り道を終えて帰路についた。またKindle Unlimitedに登録したので、本を読んで恋人の帰りを待ちます。

ああどこか近くでいいから旅行でもしたいな。見えないものに怯えて篭るのは少し疲れてきた。せめて毎日良い天気であれ。